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[七尾旅人「蒼い魚」から着想を得て、映像監督・河合宏樹が98歳の日本舞踊家・藤間紋寿郎の日常を追いながら完成させたドキュメンタリー・ミュージックビデオ「"蒼い魚"を夢見る踊り子~藤間紋寿郎の沖縄戦~」が本日8月15日、終戦記念日に公開]

  • 2019.08.15

七尾旅人「蒼い魚」から着想を得て、映像監督・河合宏樹が98歳の日本舞踊家・藤間紋寿郎の日常を追いながら完成させたドキュメンタリー・ミュージックビデオ「"蒼い魚"を夢見る踊り子~藤間紋寿郎の沖縄戦~」が本日8月15日、終戦記念日に公開。


「蒼い魚」は昨年末に発売された七尾旅人の最新アルバム「Stray Dogs」に収録され、発売以前からもライブでは長く演奏され続けていた楽曲。
七尾のライブ映像作品「兵士A」の監督でもある河合宏樹は、未完成のまま全国各地のステージで歌われ始めた頃からこの「蒼い魚」を体験しており、いつか本楽曲のミュージックビデオを世に出したいとの思いを抱いていた。

河合監督は「蒼い魚」を聴き続ける中で、新たな制作衝動に駆られる。
実の祖父であり、今年で98歳となった日本舞踊家 ・藤間紋寿郎を題材としたいと。

本土で戦争の記憶が薄れようとするなか、いまもなお、基地問題に苦悩しながら対峙を続ける沖縄。東村高江に住むある家族と七尾旅人は音楽を通じて出会い、その縁から足しげく現地を訪れる過程で「蒼い魚」という歌は生まれた。また、日本舞踊・藤間流の重鎮として50年にも渡って充実した舞台を重ねてきた藤間紋寿郎の創作舞踊のルーツは、沖縄戦での米軍捕虜収容所で過酷な労働の合間にもうけられた、日本兵向け演芸会での踊りの場であった。
河合監督の、祖父への想い、沖縄への想いが、1つの映像作品として「蒼い魚」と「藤間紋寿郎」を結びつけていく。

結果、いままでにない、楽曲と監督の作家性が重厚に折り重なったミュージックビデオが完成した。藤間紋寿郎を主題としたドキュメンタリーでありながら、河合監督視点で描ききった「蒼い魚」のミュージックビデオとして、見事に結実している。

監督の制作に至る経緯・心模様は、コメントに書かれている。


"蒼い魚"を夢見る踊り子〜藤間紋寿郎の沖縄戦〜



河合宏樹 監督コメント

映像作家の河合宏樹です。
数年前、七尾旅人さんの『蒼い魚』という楽曲の誕生に出会い、感激し、いつかリリースの際にMVを作りたいとご本人に申し出たことがきっかけとなり、今回の映像制作がはじまりました。
MV、とは言ったものの、ありふれたプロモーションビデオ的なものを作るつもりはありませんでした。
楽曲に触れている間に、とても身近な人の心身の変化を見たことで、私的で必然的な制作衝動にも駆られていたからです。

今年で98歳となった日本舞踊家 ・藤間紋寿郎 (私の祖父)。
沖縄戦で九死に一生を得た彼は、米軍捕虜となり、過酷な労働の合間に許可された演芸会で、日本舞踊のヒントを得ます。沖縄の海を見てアイデアを練り過ごしていたそうです。そして今日まで舞踊作品を作り続けてきました。
持ち前の足腰の強さで飛び回って稽古をしていた彼は、昨年から足が動かせなくなり、現在は車椅子生活でありますが、もう一度、"諦めずに足を一歩前に踏み出し"踊ることを夢見ています。

七尾旅人さんの楽曲『蒼い魚』は、沖縄県高江の米軍ヘリパッド問題で長きに渡って苦悩しながらも対峙し続けてきた、高江在住の方々との関係性から生まれた歌です。
そして、この曲が高江で生まれて以降、幾度のライブ演奏を経て、高江だけでなく様々な境遇に置かれた人の共感を得られる、普遍的な曲に変化してきた、という印象を私は受けました。

私にとっての『蒼い魚』は、沖縄の基地問題に対する本土の無関心を変えるために、遠い海を渡ろうとする小さな魚の歌であり、同時に、私の祖父のような、けして順風満帆ではない人生をなんとか歩もうとしたひとりひとりの生を照らすような楽曲だと感じていました。「蒼い魚はまだ泳いでいるよ」と。

戦前から戦後を生きた祖父の力強い足の一歩と、
旅人さんのメッセージが私の中で出会った時、この作品が出来上がりました。

かなしい戦時の海にもきっと居た、活き活きと泳ぐ魚のように、いま98歳になっても、車椅子になっても、まだ踊ってみたいと、かつての沖縄を思いながら、蒼い魚となって、悠々と踊る(泳ぐ)ことを夢見ている、祖父がまだいます。

監督:河合宏樹
学生時代より自主映画を制作、震災後は、ミュージシャン、パフォーマーなど、表現者に焦点を当て撮影を続け、記録映像に留まらない「映像作品」をアーカイヴ。時にはドキュメンタリーとして作品化。
2014年、古川日出男、管啓次郎、小島ケイタニ―ラブ、柴田元幸が震災後、被災地を中心に上演した朗読劇「銀河鉄道の夜」の活動を二年に渡り追った初のドキュメンタリー映画「ほんとうのうた」を発表、渋谷ユーロスペースを皮きりに全国各地上映。
2016年、七尾旅人が戦死自衛官に扮した初のライブ映像作品「兵士A」を監督、BD/DVDでリリース。全国各地で劇場上映。
2017年、飴屋法水×山下澄人「コルバトントリ、」の映像作品を監督、DVDリリース。
2020年、新作映画作品公開予定。
https://poolsidenagaya.com/

出演:藤間紋寿郎
1920年、文楽人形遣い桐竹紋十郎(人間国宝)の長男として大阪に生まれる。6歳より日本舞踊を始め、16歳で上京し初世藤間寿右衛門に師事。八年間兵役 先の大戦に沖縄で九死に一生を得て帰還。戦後、四世家元藤間勘右衛門(二世尾上松緑)の元で舞踊修行をすると同時に「藤の会」同人となる。1960年より30年間日本大学芸術学部講師を務める。1983年芸術祭優秀賞、2004年東京新聞舞踊芸術賞、2005年文化庁長官賞。作品に「大蛇」「安宅」「瓜子姫とあまんじゃく」「髭櫓」「梅川慕情」「網館」「戀重荷」など。

音楽:七尾旅人
'79生まれのシンガーソングライター。'98のデビュー以来これまで『911fantasia』『リトルメロディ』『兵士A』などの作品をリリースし『Rollin' Rollin'』『サーカスナイト』などがスマッシュヒット。唯一無二のライブパフォーマンスで長く思い出に残るステージを生み出し続けている。即興演奏家としても、全共演者と立て続けに即興対決を行う「百人組手」など特異なオーガナイズを行いオルタナティブ・シーンに地殻変動を与え続ける。その他、ビートボクサー、聖歌隊、動物や昆虫を含むヴォーカリストのみのプロジェクトなど、独創的なアプローチで歌を追求する。開発に携わって来た配信システムDIYSTARSを使って【DIY HEARTS東日本大震災義援金募集プロジェクト】や、世界中の貧困地域、紛争地域から作品を募り流通回路を開く【DIY WORLD】を開設 。
http://tavito.net/

アニメーション制作:
KWANED(クワネド)
https://viva.theblog.me/

七尾旅人 Stray Dogs 特設ページ

http://www.tavito.net/straydogs/

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