INTERVIEW

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(1+1)×2=4!「NEW QUAD」発売記念 スペシャル クロストーク インタビュー 【堀江博久×WATARU.S】

  • 2013.08.07

SISTER JET with DOTS+BORDERSにあって、ロックンロールの精神を体現するギター・ヴォーカルのWATARU.Sとキーボードの堀江博久。世代の異なる2人が音のやり取りを通じて、どのように火花を散らし合ったのか。ブリティッシュ・マナーで大炎上する新作アルバム『「NEW QUAD」2×2=4 / very well LP.』の秘密に迫ります。
――今回、SISTER JETが長らく作品リリースのなかった伝説のユニット、DOTS+BORDERSと合体することになったきっかけというのは?
WATARU 「SISTER JETが2人になった時、KENSUKEと話してたのは、楽器を捨てて、打ち込みをやってもいいし、自由になったなということ。それで今年5月に出した『3-1=2/No Limit e.p.』ではまず2人でやってみたんですけど、その一方で2009年に出したミニ・アルバム『JETBOY JETGIRL』に入ってる「恋してクレイジー」で弾いてもらった堀江さんの鍵盤をもう一回聴きたいっていう強い思いもあったんです。というのも、俺、ニッキー・ホプキンスのオルガンをフィーチャーした「Like A Rolling Stone」が入ってるボブ・ディランのアルバム『Bring It All Back Home』のような、歌のリズム感が格好いい曲を自分なりにやってみたかったんですよ。今回、「Liar's High」と「Manufactured Monkey Dance」はまさにそういう曲なんですけど、堀江さんとカジさんを交えた4人だったら、それが出来るなと思ったんですよね」

堀江 「俺の場合、ロック・バンドはやっぱり4人編成でしょと思いつつも、鍵盤の自分がバンドに入ると5人編成になっちゃうことが多くて(笑)。だから、今回、オファーをもらった時、自分としては今まであまり試したことがなかった4人のアンサンブルに興味があって、2人になったSISTER JETに俺とカジさんのDOTS+BORDERSで参加すれば、それが実現するな、と」

WATARU 「しかも、「恋してクレイジー」で堀江さんが弾いていたYAMAHAのコンボ・オルガンを今回のセッションでは全曲にフィーチャーしているんですよね?」

堀江 「そう。エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズのスティーヴ・ナイーヴも使ってるやつね。そのオルガンの音はすごく個性が強いから、他の現場で滅多に弾かないんだけど、WATARUの声との相性がばっちりで、また弾いてみたいなと思ったんですよ。今回のアレンジはそういう楽器のチョイスに導かれたところが大きいかもしれない」
――アレンジによって楽器を選んだのではなく、使う楽器によってブリティッシュ・ビート・ロックやパブ・ロックを彷彿とさせるようなアレンジが導き出されたんですね。
堀江 「アレンジなんて、たいしたものじゃないというか、頭で考えてもロクなことがない(笑)。大切なのは、思考や理屈抜きに出会ったプレイヤーと音をぶつけ合うことなんですよ。今回のセッションではそういうことが実践出来たんじゃないかな」

WATARU 「その話で思い出したんですけど、今回、レコーディングの前に堀江さんが「曲を作ったよ!」って言ってたんですね。だから、「どんな曲なんですか?」って訊くじゃないですか?そうしたら堀江さんは「キーはFだよ」って言うんですよ。でも、どんな曲か分からないから、さらに突っ込んで「ビートはどんな感じなんですか?」って訊いてみたら、「や、普通のビートだよ」って。「この人、何をもったいぶってるんだろう?」と思いつつ、その後、デモが送られてくるのを待ってたんですけど、一向に届かなくて。そうしたら、レコーディング前日のリハーサルに堀江さんが現れて、「さあ、曲作るぞ!」って(笑)」
――はははは。作ってなかったと?
堀江 「でも、その適当さはいい意味での適当として捉えて欲しいんだけど(笑)」

WATARU 「そう。実際、そこから何の苦もなく出来たのが、今回、5曲目に入ってる「S.J.D.B. / アーサー・ブラウンに捧ぐ」っていうインストなんですよ」

堀江 「ものの15分くらいで出来たよね。あの曲のベースは(パンクとヘヴィ・メタルに多大な影響を与えたイギリスのバンド)モーターヘッドのレミーみたいで、これが格好いいんですよ。カジさんのゴリっとしたベースは何年かごとにすごく聴きたくなる瞬間があって、こういうセッションの機会はすごくうれしかったですね」

WATARU 「カジさんのベースはこれまで聴いたことがなかったんですけど、一緒に演奏してみたら、これがスゴいんですよ。ああいう感じでは弾ける人って、なかなかいない(笑)」

堀江 「そうだね。カジさんは自分の基準を「100を目指す」とか、そういう数値を超えたところに置いてるからね。上手く弾けたかどうかより、熱量があるかどうかでプレイを判断するし、確かにああいう人はなかなかいない(笑)」

WATARU 「そうかと思えば、堀江さんはKENSUKEのドラムを「70年代のパンク・バンドのドラムだ」って言ってて(笑)」

堀江 「そうそう。他のメンバーはふざけてるんだけど、ドラムだけ真面目で、だからこそ、バンド・サウンドが固まるっていう」

WATARU 「でも、“真面目”っていうのは、今回のレコーディングでNGワードだったりして(笑)。だから、俺が弾いてると、堀江さんがぱっとやって来て、「お前、真面目なの? そういうテイクは求めてないから」って言うんですよ(笑)」

堀江 「というのも、俺はレコーディングにおけるストーリーが欲しいんですよ。そのストーリーが音に残ってるかどうかが大事というか、逆にただ真面目に録られた音は全く面白くないからね」
――名言出ました!
WATARU 「まぁ、でも、堀江さん、カジさんとのセッションってことで、最初は緊張したということもあったんですけどね(笑)」

堀江 「まぁ、俺はギターに関して、みんながノイローゼになるくらい厳しかったりするしね(笑)」

WATARU 「そう。ホント厳しいんですよ。だって、堀江さん、「WATARU、ここは79年のThe Clashみたいな感じで弾いてみて」とか、言ってることがメチャクチャなんですもん(笑)。で、俺がそれに応えて弾くと、「ムカつくな、お前。もうちょいイジけて弾いてくれ」とか言われて(笑)」

堀江 「演奏っていうのは、自分が演奏しているというよりも、その瞬間にスピリットが宿るかどうか、イメージばっちりの音が出るかどうかなんですよ。そうじゃなければ、プロと普通の人に差はないし、鍵盤はともかくとして俺がギターを弾いても、なかなか宿らないのに、WATARUは俺が求めるスピリットがその瞬間に宿る。だから、ムカつくんですよ(笑)」
――読んでいる人に誤解がないよう補足しておくと、これは堀江くん流の褒め言葉なんですよね。
WATARU 「そう。だから、うれしいんですよ(笑)」
――ここまでの話を総合すると、今回のアルバムは作品の構想やイメージ云々より、まずはこの4人が集まって、音を出すことによって始まったわけですね。とはいえ、このアルバムはコーラスを積んだサーフ・ロック・チューン「Don't Go Surfing」がそうであるように、ライヴ・セッションをそのまま録音したわけではなく、アイディアがうまくまとめられた作品でもありますよね。
WATARU 「そう、確かにノリ一発で録ったわけではないです。でも、そういうコーラスのアイディアをノリで考えていたり、みんなが笑い転げながら、音も転がっていくっていう、そんな感じのレコーディングでしたね」

堀江 「俺は音の生まれる場所を音場って呼んでいるんだけど、音場はその瞬間に個性や音が混じった時、ワクワクさせるものが生まれる環境であるべきだし、今回はそれが上手くいった音場だったんじゃないかな。このレコーディングで俺は「WATARUとKENSUKEはあと10年音楽を続けて、うちらのとこへ来い」って、よく言ってたんだけど、10年経ったら、10年経ったなりに絶対面白くなるよ」

WATARU 「そうそう。堀江さんは「なんで、お前らは俺たち2人より10年遅れて生まれてんだよ!」って、不条理なことを言うんですよ(笑)。でも、そう言われたからにはもう10年頑張るしかないですよね(笑)」

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  • 2013.08.07 On Sale
  • PECF-1076 / felicity cap-178
    [CD] ¥2,190 with tax

<TRACK LIST>

  • Lair's High / ライアーズ・ハイ
  • Manufactured Monkey Dance / マニファクチャードモンキーダンス
  • Have a Cappa Tea / カパティ
  • Don't Go Surfing / ドント ゴー サーフィン
  • S.J.D.B. / アーサー・ブラウンに捧ぐ
  • (Too Rich To Drink) Cheap Wine / チープワイン
  • Alarm, Delay / アラーム、ディレイ
  • Unsquare Monkey Dance / アンスクエアモンキーダンス
VIDEO


PROFILE
SISTERJET with DOTS+BORDERSシスタージェット ウィズ ドッツ・アンド・ボーダース
(1+1)×2=4!「NEW QUAD」発売記念 スペシャル クロストーク インタビュー 【堀江博久×WATARU.S】

[SISTERJET]
限りなく米国に近いトーキョー、福生発のロックンロール・バンド。
2009年「三次元ダンス LP」でアルバムデビュー。
2012年にベースが脱退し、2人組に。新生ジェットとして、2013年5月に「3-1=2 / No Limit e.p.」をリリース。ギターとドラム、ベースレスで全ての演奏をこなす、ミニマムな編成から繰り出されるビート・エクスプローションはマキシマムなリズム&ロッキンブルース。
また、2013年8月には堀江博久(key)とカジヒデ キ(b)からなる伝説のユニット DOTS+BORDERS を迎えたコラボレーションによる「NEW QUAD」 2×2=4/ very well L.P. をリリース。ブリティッシュ・フィーリング全開のグルーヴィーなロック・コンボが話題になりました。
2013年12月にオオナリヤスシ(b)が電撃加入。トリオに戻って初めての今作『X X X 』(2014年)は第二のデビュー盤と言えるでしょう。

http://sisterjet.com


[DOTS + BORDERS]
1998 年結成。1999 年11 月、トラットリア・レーベルより5 曲入りのミニ・アルバム『TOKYO TAPES』をリリース。
2009 年、10 年ぶりに活動再開。カジヒデキ主催のイベント「BLUE BOYS CLUB」で10年ぶり2度目のライブを行うなど話題に。
neil and iraiza、コーネリアス、PUPA の他にも、キーボーディストにとどまらず、最近ではハイエイタス等でプロデューサーとして活躍中。
ソロアーティストとしても始動間近の堀江博久。片や、1996 年のソロデビュー以来、作品以外にもライブにCF にと精力的に活動中。
2013 年2 月にスウェーデンの冬にスポットライトをあてた最新作、『Sweet Swedish Winter』をリリースしたカジヒデキ。ドットとボーダーな
2 人組は類稀なるポップセンスがウリのソングライターチームです。

堀江博久Twitter
https://twitter.com/hirohisahorie

カジヒデキHP
http://hidekikaji.net/

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  • PECF-1096 / felicity cap-199
    [CD] ¥2,500 with tax
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  • 2013.08.07 On Sale
  • PECF-1076 / felicity cap-178
    [CD] ¥2,190 with tax

<TRACK LIST>

  • Lair's High / ライアーズ・ハイ
  • Manufactured Monkey Dance / マニファクチャードモンキーダンス
  • Have a Cappa Tea / カパティ
  • Don't Go Surfing / ドント ゴー サーフィン
  • S.J.D.B. / アーサー・ブラウンに捧ぐ
  • (Too Rich To Drink) Cheap Wine / チープワイン
  • Alarm, Delay / アラーム、ディレイ
  • Unsquare Monkey Dance / アンスクエアモンキーダンス
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